13 KiB
		
	
	
	
	
	
	
	
			
		
		
	
	より詳細な make 手順
make コマンドの完全な構文は <keyboard_folder>:<keymap>:<target> です:
- <keyboard_folder>はキーボードのパスです。例えば、- planck- 全てのキーボードをコンパイルするには allを使います。
- リビジョンを選択してコンパイルするためのパスを指定します。例えば planck/rev4あるいはplanck/rev3
- キーボードにフォルダが無い場合は、省略することができます
- デフォルトのフォルダをコンパイルする場合は、省略することができます
 
- 全てのキーボードをコンパイルするには 
- <keymap>はキーマップの名前です。例えば、- algernon- 全てのキーマップをコンパイルするには allを使います。
 
- 全てのキーマップをコンパイルするには 
- <target>の詳細は以下で説明します。
<target> は以下を意味します
- target が指定されない場合は、以下の allと同じです
- allは指定されたキーボード/リビジョン/キーマップの可能な全ての組み合わせのコンパイルを行います。例えば、- make planck/rev4:defaultは1つの .hex を生成しますが、- make planck/rev4:allは planck で利用可能な全てのキーマップについて hex を生成します。
- flash、- dfu、- teensy、- avrdude、- dfu-util、- bootloadHIDはファームウェアをコンパイルし、キーボードにアップロードします。コンパイルが失敗すると、何もアップロードされません。使用するプログラマはキーボードに依存します。ほとんどのキーボードでは- dfuですが、ChibiOS キーボードについては- dfu-util、標準的な Teensy については- teensyを使います。キーボードに使うコマンドを見つけるには、キーボード固有の readme をチェックしてください。 利用可能なブートローダの詳細はファームウェアの書き込みガイドを参照してください。- Note:  一部のオペレーティングシステムでは、これらのコマンドが機能するためには特権アクセスが必要です。これは、root アクセスなしでこれらにアクセスするために udev ルールを設定するか、あるいは root アクセスでコマンドを実行する (sudo make planck/rev4:default:flash) 必要があるかもしれないことを意味します。
 
- Note:  一部のオペレーティングシステムでは、これらのコマンドが機能するためには特権アクセスが必要です。これは、root アクセスなしでこれらにアクセスするために 
- cleanは、全てをゼロからビルドするためにビルド出力フォルダを掃除します。説明できない問題がある場合は、通常のコンパイルの前にこれを実行してください。
- distcleanは、.hex ファイルと .bin ファイルを削除します。
次のターゲットは開発者向けです:
- show_pathソースとオブジェクトファイルのパスを表示します。
- dump_varsmakefile 変数をダンプします。
- objs-size個々のオブジェクトファイルのサイズを表示します。
- show_build_options'rules.mk' のオプションセットを表示します。
- check-md5生成されたバイナリファイルの md5 チェックサムを表示します。
make コマンドの最後、つまり target の後に追加のオプションを追加することもできます
- make COLOR=false- カラー出力をオフ
- make SILENT=true- エラー/警告以外の出力をオフ
- make VERBOSE=true- 全ての gcc のものを出力 (デバッグする必要が無い限り面白くありません)
- make VERBOSE_LD_CMD=yes- -v オプションを指定して ld コマンドを実行します。
- make VERBOSE_AS_CMD=yes- -v オプションを指定して as コマンドを実行します。
- make VERBOSE_C_CMD=<c_source_file>- 指定された C ソースファイルをコンパイルするときに -v オプションを追加します。
- make DUMP_C_MACROS=<c_source_file>- 指定された C ソースファイルをコンパイルするときにプリプロセッサマクロをダンプします。
- make DUMP_C_MACROS=<c_source_file> > <logfile>- 指定された C ソースファイルをコンパイルするときにプリプロセッサマクロを- <logfile>にダンプします。
- make VERBOSE_C_INCLUDE=<c_source_file>- 指定された C ソースファイルをコンパイルするときにインクルードされるファイル名をダンプします。
- make VERBOSE_C_INCLUDE=<c_source_file> 2> <logfile>- 指定された C ソースファイルをコンパイルするときにインクルードされるファイル名を- <logfile>にダンプします。
make コマンド自体にもいくつかの追加オプションがあります。詳細は make --help を入力してください。最も有用なのはおそらく -jx です。これは複数の CPU を使ってコンパイルしたいことを指定し、x は使用したい CPU の数を表します。設定すると、特に多くのキーボード/キーマップをコンパイルしている場合は、コンパイル時間を大幅に短縮することができます。通常は、コンパイル中に他の作業を行うための余裕をもたせるために、持っている CPU の数より1つ少ない値に設定します。全てのオペレーティングシステムと make バージョンがオプションをサポートしているわけではないことに注意してください。
コマンドの例を幾つか示します
- make all:allは、全てをビルドします (全てのキーボードフォルダ、全てのキーマップ)。- rootから単に- makeを実行すると、これを実行します。
- make ergodox_infinity:algernon:cleanは、Ergodox Infinity キーボードのビルド出力を掃除します。
- make planck/rev4:default:flash COLOR=falseカラー出力なしでキーマップをビルドしアップロードします。
rules.mk オプション
無効にするにはこれらの変数を no に設定します。有効にするには yes に設定します。
BOOTMAGIC_ENABLE
これにより、1つのキーとソルトキー(デフォルトではスペース)を押し続けることで、電力が失われても持続する様々な EEPROM 設定へアクセスできます。誤って設定が変更されることが多く、デバッグするのが難しい混乱した結果を生成するため、これを無効にしておくことをお勧めします。ヘルプセッションで発生する、より一般的な問題の1つです。
MOUSEKEY_ENABLE
これにより、キーコード/カスタム関数を介して、カーソルの動きとクリックを制御することができます。
EXTRAKEY_ENABLE
これにより、システムとオーディオ制御キーコードを使うことができます。
CONSOLE_ENABLE
これにより、hid_listen を使って読むことができるメッセージを出力することができます。
デフォルトで、全てのデバッグ( dprint ) 出力 ( print、xprintf )、およびユーザ出力 ( uprint ) メッセージが有効になります。これにより、フラッシュメモリの大部分が消費され、キーボードの .hex ファイルが大きすぎてプログラムできなくなるかもしれません。
デバッグメッセージ( dprint ) を無効にし、.hex ファイルのサイズを小さくするには、config.h に #define NO_DEBUG を含めます。
出力メッセージ( print、xprintf )とユーザ出力( uprint ) を無効にし、.hex のファイルサイズを小さくするには、config.h に #define NO_PRINT を含めます。
出力メッセージ ( print、xprintf ) を無効にし、ユーザメッセージ ( uprint )をそのままにするには、config.h に #define USER_PRINT を含めます(この場合は、#define NO_PRINT も含めないでください)。
テキストを見るには、hid_listen を開き、出力メッセージを見るのを楽しんでください。
注意: キーマップコード以外の uprint メッセージを含めないでください。QMK システムフレームワーク内で使うべきではありません。さもないと、他の人の .hex ファイルが肥大化します。
COMMAND_ENABLE
これはマジックコマンドを有効にし、通常はデフォルトのマジックキーの組み合わせ LSHIFT+RSHIFT+KEY で起動されます。マジックコマンドは、デバッグメッセージ (MAGIC+D) の有効化や NKRO の一時的な切り替え (MAGIC+N) を含みます。
SLEEP_LED_ENABLE
コンピュータがスリープの間に LED がブレスできるようにします。ここでは Timer1 が使われます。この機能は大部分が未使用でテストされておらず、更新もしくは抽象化が必要です。
NKRO_ENABLE
これにより、キーボードはホスト OS に最大 248 個のキーが同時に押されていることを伝えることができます (NKRO 無しのデフォルトは 6 です)。NKRO は、NKRO_ENABLE が設定されていたとしても、デフォルトではオフです。config.h に #define FORCE_NKRO を追加するか、MAGIC_TOGGLE_NKRO をキーにバインドしてキーを押すことで、NKRO を強制することができます。
BACKLIGHT_ENABLE
これはスイッチ内の LED のバックライトを有効にします。config.h 内に以下を入れることでバックライトピンを指定することができます:
#define BACKLIGHT_PIN B7
MIDI_ENABLE
キーボードで MIDI の送受信を有効にします。MIDI 送信モードに入るためにキーコード MI_ON を使うことができ、オフにするために MI_OFF を使うことができます。これはほとんどテストされていない機能ですが、詳細については quantum/quantum.c ファイルで見つけることができます。
UNICODE_ENABLE
これによりキーマップで UC(<code point>) を使って Unicode 文字を送信することができます。0x7FFF までのコードポイントがサポートされます。これはほとんどの現代言語の文字と記号を対象にしますが、絵文字は対象外です。
UNICODEMAP_ENABLE
これによりキーマップで X(<map index>) を使って Unicode 文字を送信することができます。キーマップファイル内にマッピングテーブルを保持する必要があります。可能な全てのコードポイント( 0x10FFFF まで)がサポートされます。
UCIS_ENABLE
これにより、送信したい文字に対応するニーモニックを入力することで Unicode 文字を送信することができます。キーマップファイル内にマッピングテーブルを保持する必要があります。可能な全てのコードポイント( 0x10FFFF まで)がサポートされます。
詳細と制限については、Unicode ページを見てください。
AUDIO_ENABLE
C6 ピン(抽象化が必要)でオーディオ出力できます。詳細はオーディオページを見てください。
VARIABLE_TRACE
これを使って変数の値の変更をデバッグします。詳細についてはユニットテストのページの変数のトレースのセクションを見てください。
API_SYSEX_ENABLE
これにより Quantum SYSEX API を使って文字列を(どこかに?)送信することができます
KEY_LOCK_ENABLE
これはキーロックを有効にします。
SPLIT_KEYBOARD
分割キーボード (let's split や bakingpy's boards のようなデュアル MCU) のサポートを有効にし、quantum/split_common にある全ての必要なファイルをインクルードします
SPLIT_TRANSPORT
ARM ベースの分割キーボード用の標準分割通信ドライバはまだ無いため、これらのために SPLIT_TRANSPORT = custom を使わなければなりません。カスタムの実装が使われるようにすることで、標準の分割キーボード通信コード(AVR 固有)が含まれないようにします。
CUSTOM_MATRIX
デフォルトのマトリックス走査ルーチンを独自のコードで置き換えます。詳細については、カスタムマトリックスページを見てください。
DEBOUNCE_TYPE
デフォルトのキーデバウンスルーチンを別のものに置き換えます。custom の場合、独自の実装を提供する必要があります。
キーマップごとに Makefile オプションをカスタマイズ
あなたのキーマップディレクトリに rules.mk というファイルがある場合、そのファイルで設定した全てのオプションは、あなたのキーボードの他の rules.mk オプションよりも優先されます。
あなたのキーボードの rules.mk に BACKLIGHT_ENABLE = yes があるとします。あなたの特定のキーボードでバックライトが無いようにするには、rules.mk というファイルを作成し、BACKLIGHT_ENABLE = no を指定します。
